死について

先日あるミステリを読んでいるうちに身内の死について考えさせられました.本筋とは全く関係ないのですが,回想の中で親が死ぬという箇所でです.いつかは僕の身にも起こるんだなと想像すると耐えられそうにありません.もう会えない、永遠に会えないってのはどんな気持ちでしょう.僕は今実家を離れて下宿しており身内には会えませんが,会おうと思った時には帰ればそこに存在していて,会うことができます.死はそのような甘い断絶ではありません.

自らの死は,終わりのない終わりであります.寒い冬や暑い夏によく考えるのが、今の僕らは部屋であたたかい暖房や冷房が待ってくれているけど,太古の昔の人はどうしてたんだろうかということです.終わりがないように思えることですが,それでも火をおこしたり行水したり,少しだけとは言えど寒さ暑さに抵抗する術を持っていたのだから,やはり終わりはあったわけです.このように終わらない物事は死以外にはあり得ません.普段何気なく使っている終わりいう言葉は,いわば始まりでもあるわけです.そうでない最初で最後の終わりこそが自らの死であるのです.これは得体の知れない,とか未知である,などという次元ではないので,恐怖し,敬遠して然るべきです.

一方で,身内の死についてはあまり考えたことがありませんでした.今のところ孝行しよう,楽しく今を生きようという薄っぺらい意見しか持っていないのですが.もっと知りたいし考えたいです.